鶴岡慎也選手(現在一軍バッテリーコーチを兼任)は、2003年に日本ハムファイターズ(当時)に入団。2014年に福岡ソフトバンクホークスに移籍したが、2018年にはファイターズに復帰した。
「北海道のファンにはたくさん応援してもらい、選手として育ててもらった」そんな思いの強かった鶴岡選手は、ファイターズ復帰時より球団を通じて「鶴の恩返し」という支援プロジェクトを実施している。
以前から鶴岡選手には、「親子でもっとキャッチボールをしてもらえるような機会を作れないか」という思いがあった。少子化やスポーツの多様化、公園でのボール遊び禁止などによって野球離れが進む中、その機会をプロ野球選手として積極的に提供していきたい。そこで、応援してくれた地元ファンへの恩返しとして、一組でも多くの親子がキャッチボールを日ごろから楽しめるよう、グラブとミットを寄贈することにしたという。
プロジェクト開始から昨年までの3年間で、計25組の親子に子ども用のグラブと大人用のキャッチャーミットのセットを、直筆サインを入れて寄贈した。当選した親子からは、鶴岡選手に「野球がうまくなるようにキャッチボールを頑張ります」といったメッセージがお礼とともに多数届いているという。
そして、今年からはこのプロジェクトにファンが参加することでさらに支援を広げられるよう、初めての試みとしてクラウドファンディングを実施することにした。目指すは、鶴岡選手の背番号22にちなんで「1年で22組」の親子への寄贈だ。
クラウドファンディングの返礼品として、ファイターズの公式戦チケットやオリジナルグッズ、鶴岡選手の実使用アイテムなどを準備しているという。クラウドファンディングには500円から参加できるので、少しでも野球振興に協力したいという方は誰でも気軽に参加できる。
3人の子どもを持つ父親でもある鶴岡選手自身も、子どもたちと過ごす時間をとても大切にしているという。
「キャッチボールというのは、心を通わせることができるものです。そのキャッチボールを通じてお父さんやお母さんが子どもたちの成長を感じられる、そんな機会を提供していけたらと思っています。また、それをきっかけに子どもたちが野球の楽しさを知って、プロ野球選手、ファイターズの選手になることを目指してくれるようになったら嬉しいです」(鶴岡選手)
鶴岡選手による「鶴の恩返し」は8月9日(野球の日)まで実施中。キャッチボールの素晴らしさを知る野球ファンの皆さんも、この恩返しに参画してみてはいかがだろうか。
◇親子にグラブとミットを届けたい/鶴岡慎也