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特別対談:「プロ野球選手の未来と社会貢献」 プロ野球選手会・則本昂大×大正製薬・梅岡久

ゴールドパートナー:大正製薬株式会社

特別対談:「プロ野球選手の未来と社会貢献」

プロ野球選手会・則本昂大×大正製薬・梅岡久



 日本プロ野球選手会が新たに社会貢献情報発信メディア『Player’s Plus』をスタートさせた。今回、アスリートによる社会貢献活動を拡大させ「スポーツと社会の架け橋」をつくるという趣旨に賛同し、「プロ野球選手会ゴールドパートナー」となった大正製薬株式会社の梅岡久理事マーケティング本部長と、コロナ禍のシーズンを戦い終えた日本プロ野球選手会副会長を務める則本昂大選手の特別対談が実現。夢を与えるプロ野球選手と、それをサポートする企業の立場から、それぞれの役割分担と社会的責任、今後への課題を語り合った。


(ファシリテーター:岡田真理・NPO法人「ベースボール・レジェンド・ファウンデーション」代表)

■コロナ禍の2020年、戦い抜いた選手とサポートする企業

岡田:大正製薬さんは2013年から『プロ野球ドラフト会議』の特別協賛としてスポンサードされ、2014年から『NPB AWARDS』の冠スポンサー、2016年からはNPBのパートナーとしてプロ野球界と深く関わり、その他にも野球少年少女の支援などの次世代に向けた支援をされて来た中で今回、プロ野球選手会のゴールドパートナーに就任されました。野球との関わり、スポーツとの関わりの背景にはどのような思いがあるのですか?


梅岡氏(以下、敬称略):はい。大正製薬の主力商品にリポビタンDがあるのですが、リポビタンDというのは疲労を回復する、頑張っている人を応援するという立ち位置の商品ですので、スポーツそのものとの相性がとてもいいのです。その中で、日本においてどのスポーツが最も盛んかと言われれば、やっぱり野球だと思います。いろいろなスポーツがありますが、まずは野球を応援することで生活者、国民のみなさまに貢献できるのではないかというところがスタートです。その野球振興を推し進めていくと、やはり子供たちから若者、ご高齢な方まで、健全な肉体、良好な精神というところに行き着く。そういう意味では、どこか1球団を応援しようというよりも、野球という競技そのもの、それに携わる人たち、ファンも含めた方々を応援していくことで、健康で幸せな生活に繋がってもらいたいというのが、そもそもの想いです。



岡田:則本選手は『リポビタンD』を飲まれたりされますか?


則本選手(以下、選手略):はい。いつも球場に常備されているので。通常のリポビタンDもありますけど、ノンカフェインのものもあるので、ナイターの試合の後、疲れたと思った時はノンカフェインのリポビタンDをよく飲んでいます。


岡田:そんなリポビタンDを飲みながらのいつもとは違ったシーズンもなんとか無事に終わりました。コロナ禍で、今まで経験したことのなかったシーズンだったと思いますが、開幕が延期されて自粛期間が続いた頃というのは、どのように過ごしていたのですか?


則本:楽天イーグルスの場合は、4月はフルで球団の施設は使わないということを決めたので、僕自身は家の近くの公園だったり、河川敷だったりで、人の少ない時間を見つけて、やれることをやるしかなかったですね。そこでの調整はすごく難しかっただけでなく、開幕日が決まってからの約1カ月は、急ピッチに作り上げなければいけないという問題はありましたが、明確な目標が決まったので、気持ち的には問題なくやれました。そういう中で、プロ野球界としてシーズン120試合を完走できたというのは、来年以降を考えてもすごくプラスになると思います。



岡田:日々のコンディショニングの大切さという部分で、改めて感じたことはありましたか?


則本:4月は球団トレーナーの方の手も借りることができなかったので、だからこそ食べるもの、栄養補給も含めて、個人個人がしっかりと考えて、自立してやらないといけないと改めて思いましたね。体調を整えるということは、やっぱりスポーツ選手にとっては一番大事だと思いますから。


岡田:そのコンディショニング、身体作りという部分では、大正製薬さんが本業だと思いますが?


梅岡:そうですね。一般の方には健康維持を重視しますが、アスリートの方にはパフォーマンス向上、コンディショニング、リカバリーというところが目的になる。その理論については、特に楽天イーグルスさんとは一緒にいろいろと研究させてもらっていますし、大事にしてもらっている。その理論は、競技をする上ではとても大切なことだと思います。


■プロ野球選手が持つ多大な影響力と企業の役割

岡田:今年はコロナ禍の中で、炭谷銀仁朗会長を中心としたプロ野球選手会が、『コロナ基金(新型コロナウイルス感染症:拡大防止活動基金)』を支援して、これまでに7億円以上の寄付が集まったということです。個人だけではなくて様々な企業が寄付をされての金額だということですが、プロ野球選手会が一番初めに協力を表明したことで大きなムーブメントになりました。この選手会としてのアクションを、則本選手はどう評価しますか?


則本:野球ができないという状況が、今まで考えられないことでした。それ以上に、普通に生活することも難しい。物流が止まってしまえば、特に地方、人口の少ない田舎などは生活が成り立たなくなる。そういう中で、「野球をする以前に僕たちが何をできるのか」を考えた時に、とにかく「生きること」が最も重要だと。そのためにコロナ基金に参加する、支援することが、選手会として「今できること」でした。正直、ここまで大きなムーブメントになるとは思っていなかったんですけど、いろいろな方に協力してもらって、賛同してもらった結果だと思います。


岡田:プロ野球選手の影響力の大きさという部分で、則本選手も含めて、選手自身が改めて感じたことはあったのでしょうか?


則本:選手会総会の中で資料を見させてもらいましたが、僕たちプロ野球選手が率先して何かをすることによって、良くも悪くも、人を動かす力があるんだなということを感じました。だからこそ、僕たちの行動、発言を、よく考えてやっていかないといけないと、改めて身が引き締まる気持ちになりました。


岡田:影響力があるという意味では企業も同じだと思いますが、大正製薬さんはスポーツ支援の他にも、様々な活動、支援をされていますが、社会の中での役割という部分はやはり意識されているのでしょうか?


梅岡:やはり、上場企業として、社会的な責任というものは必ずついて来る。社会のために自分たちができることをするというのは、選手会の考えと同じですし、賛同する部分です。今回の選手会のサポートにも繋がる部分になりますが、やはりプロ野球選手は、子どもたちだけじゃなく、大人も含めたみんなの憧れです。昔からそうですし、今もそうです。その憧れの選手たちが率先して動くということは非常に意味があることですし、今後も続けてもらいたい。そういう心を、これからも常に持ち続けてもらいたい。その一方で、プロ野球選手ですから、一番の仕事は野球です。そこに悪影響が出ないようにしないといけない。そこに企業の出番があると思います。心が一致していれば、あとは役割分担。だからこそ、選手をサポートするのが企業の役割だと思いますし、非常に重要な社会的責任だと思います。



岡田:則本選手も2019年シーズンから子どもたちの教育支援(1イニング投げるごとに1万円を公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンに寄付)をされていますが、(プロ野球選手としての使命感、あるいはプロ野球選手としての理想像というものがあるのでしょうか?また、それに近づきたいという思いはありますか?


則本:僕自身、小さい頃は裕福な方ではなかったので、お金の面で制限されることがあった。僕の周りの友人にも、経済的な理由で夢を諦めなければいけない人がたくさんいた。僕は幸い、こうして自分の夢を叶えることができて、この世界でやれている。(金額的には)少ないかも知れないですけど、できるだけ多くの人が自分の夢を追い続けられる環境を作りたいとすごく思っています。ただ、その気持ちだけではどうにもならなくて、まずやり方が分からないというのが選手の本音だと思います。そこで、団体の方や企業の方の協力が必要で、すごく大事だと思っています。そういう方がいないと支援もできない。気持ちを共有し合って、もっともっと選手一人一人が慈善活動に積極的に参加できる環境づくりをしていけたらと思っています。


■野球振興と同時に必要なもの

岡田:野球そのものに関して言えば近年、少子化問題もある中で、用具が高額だったり、場所がなかったり、野球をするハードルが高くなり、競技人口の減少が問題になっています。野球振興という意味ではまだまだ課題がありますが、選手個人としても企業としても、そういう次世代の支援というものも非常に大切になってくると思いますが?


梅岡:そうですね。競技人口が増えること。野球をやったことのある人が増えないと、ファンも増えないと思います。ルールが分からないと見ていてもつまらないですし、速い球を投げることがどれだけすごいことなのかというのが分からないと盛り上がらない。そういう意味では、小学生から中学生、高校生、アマチュアの草野球なども含めて、できるだけ多くの人が野球に触れて、野球に関わること。まずは、ボールを投げる、ボールを打つことの楽しさを感じることが、とても大事だと思います。これは野球だけではないですけど、何かに熱中することは素晴らしいこと。スポーツの中には、計画を立てて、目標を達成すること、意欲、我慢、継続性、礼儀など、すべてが凝縮されている。それは健全なる日本を作る上で非常に重要なものだと思います。


岡田:そういう中で今回、新たに社会貢献情報発信メディア『Player’s Plus』を12月6日にスタートさせることになりましたが、さまざまな活動、支援を広く発信する必要性について、どう思いますか?


則本:コロナ基金でも改めて感じたんですが、いろんな活動をしても、その活動について知らないという方が、まだまだたくさんいる。一人一人に参加してもらう前に、こういう団体がある、こういう活動をしているということを発表することが大切ですし、それをするだけでぜんぜん違ってくると思います。今回、新しいメディアを立ち上げて発信していくということで、僕自身すごく楽しみですし、もっともっと多くの人にいろんな活動について知ってもらえたらいいなと思っています。


岡田:企業としてサポートする側から『Player’s Plus』はどんなメディアになってもらいたいというものはありますか?


梅岡:今、則本選手がおっしゃったように、やっている活動を世の中の人に知ってもらわないと始まらない。参加したいと思ってもその方法が分からないと参加できない。まずは多くの人に知ってもらえるようなメディアになってもらいたい。実際に自分が活動に参加しなくても、「こういうことをやっているんだ」と知ってもらうだけでも十分だと思います。いろんな活動を知れる、その空気感を味わえるメディアになってもらいたいですね。


岡田:ありがとうございました。野球界の未来のために、プロ野球選手会、大正製薬さん、そして『Player’s Plus』の今後の活動に注目し、さらなる活躍と発展に期待させていただきたいと思います。